「一冊、じゃないじゃない」
特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
僕の青春の一冊ってなんだろう
僕の青春っていつだろう
僕に青春ってあったかな?(鼻水)
少年漫画も読みます
少女漫画も読みます
青年漫画も読みます
インクで描かれた青春は身に余る程経験してきましたが
それ故に自分にそんな青春らしき瞬間があったかというと
思い当たる節がございません
河川敷で膝まで川につかりながら
唯一無二の親友と殴り合い
最後は殴りつかれて川に倒れこみ
ずぶぬれで息を切らしながら
無言で互いを認め合う
とか
夕日に照らされた河川敷で
学ランの男が水切りしながら
もう一人の学ランの男に
「マミコを頼む」
とか言って三角関係に終止符を打ったり
(マミコ誰だよ)
とか
河川敷を
後ろに女の子のせた自転車で走って
後ろから回された腕に
お互いドキドキしちゃったり
とか?
ないんですけど
あれ
青春って
「河川敷」のことなの?
河川敷の一冊だとすれば
あります
有川浩さんの
「植物図鑑」です
珍しく単行本で買った本で
僕を野草に目覚めさせてしまった
罪深き一冊です
河川敷で「雑草」を通して出会った
二人の男女の日常を描いています
驚くべきことは
出版されてもう7年が経っていることです
早いなあ
イツキみたいに料理ができる
少しミステリアスな男に憧れたし
はるかみたいな年上のお姉さんと
同居したら楽しそうだなあ
と当時15歳の思春期男子は
未来に胸をときめかせていました
はるかみたいな彼女がほしいな~
・・・・・・はい、言ってみただけです
以前にも人生に影響を与えた一冊
というお題で書いていました
このときは小学生の思い出を語りました
とすれば
河川敷の一冊が中学生のときのことなので
高校と浪人期間の思い出の一冊を
青春()の一冊として紹介します
高校時代も本は多く読んでいて
あたりを片っ端から読んでいました
重松清の「疾走」
桜庭一樹の「私の男」
藤沢周平の「海鳴り」
は当時衝撃を受けすぎて
読んで2,3日は目が死んでました
これらは別の記事で特集したいと思います
紹介するのはこちら
これは衝動買いして
もう何十回と呼んでいるバイブルというか宝物です
あ、すみません
ピントがずれてました
作品に込めた想いとか
作り方とか
すごい詳細につっこんでいるし
物を作る人間のすごさとか苦労が
ダイレクトに伝わってきて
ほんと憧れました
これの影響で
漫画を描いて投稿したこともあったので
すごく思い入れのある一冊です
次は浪人時代
2冊あって
まずはこちら
すいません
風が強くて……
撮り直します
はい
こちら
これは初めて読んだエッセイ集です
「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」(著・村上春樹)
を先に読んで
この人の作り出す独特の世界観に魅了されて
買ってきた本です
ウイスキーと
レコードと
北欧の路地裏を
彷彿とさせる
淡々とした語り口で
自分が少し特別になったような気持ちにさせてくれる
生きていることで
無意識に感じている堅苦しさみたいなものを
スッと取り除いてくれる
世界は広い
生き方は自由
そんな本です
「村上ラヂオ2」
もあるので両方おすすめです
もう一冊はこちら
この本は
本は折れても汚れても
くしゃくしゃにしても
字や絵をかきこんでも
自由に使ってもいいんだ
そうして
自分の大好きな一冊になるんだ
ということを教えてくれた本です
本の内容は
表題の堕落論をメインに
様々な思想や考えが書き記されているのですが
正直何一つ覚えていません
ただ
12月25日
予備校が終わり
「イラシャイマセ!」
すら言わない中国人の中華料理屋で
回鍋肉定食を食べた帰り
雪降る中この本を読みながら
アパートの階段を上りきったその瞬間
つるっと滑って
下腹部を階段に強打し
うつぶせで階段を滑り落ちたことだけは
覚えています
あまりの痛み(と寂しさ)に
雪降る聖夜
ひとりガチで泣きました
そのせいでぐしゃぐしゃになったのですが
それからは暇あれば何度も読んで
浪人時代に僕を思想の旅に連れ出してくれ
僕ってなんだろうって考えさせてくれた
どんどん汚れて愛着がわいた
大切な一冊です
久々に取り出しました
あれ?
なんか挟まってました
なんだろう
パラッ
ぎゃああああああ
悪しき記憶うううううううう
国公立の後期試験の願書を出し忘れたせいで
使われなかった証明写真んんんんんん
それがなぜここに!
(指先が丁度
「地獄の発見」
を指してるうううううううう)
青春の一冊
そこにはたくさんの思い出が詰まっていました
――あなたの青春の一冊はなんですか。